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2009年11月 アーカイブ

2009年11月04日

前半終了と体調悪化

IMG_3660.JPG

おいっす!
ぐり~ん♪です!

今、ナムチェの村に戻ってきました。


前半戦の目標カラパタール(5630m)に登頂してきました。
単独での旅は高山病の不安との戦いでしたが
なんとか最初の目標をクリアできました。

トゥクラを超えた4800mあたりで身体が急に重たくなり
意識がちょっと薄くなった時は本気で怖かったのですが
その後、無理せずゆっくり高度順応を行ったので
カラパタールの最後の登りはとても快調に登ることが出来ました。


しかし、その後に予定していたチュクンリ(5550m)は
ベースになるチュクンの村に入る前日のディンボチェで
ネパール名物の下痢にバチボコにやっつけられ
敵前逃亡してきました(;´д`)

やっぱりこっちの下痢はハンパなかったです。
食べても飲んでもすぐに出てくる下痢。
収まらない吐き気。
熱と悪寒。
ホント地獄のはしっこを見てきたような気がします。

ちなみに今も熱がおさまらず
39℃近い熱と戦っています(;´д`)
40℃を超えて意識を失ったら
レスキューヘリを呼ぶことになると思います。


今、ロブチェという村で出会ったH君という青年が付いてくれているので
安心して療養できています。
本当に感謝です。

話は変わって
僕は日本では2500mあたりから高山病が出てくる高所に弱い体質なのですが
じっくり高所順応をすれば5600mの標高でも
ちゃんと動けると分かったことが大きな収穫でした。


とりあえず、体調を崩してしまったので
サイドトリップ的な行程はすっとばしましたが
前半戦の最大の目標だったカラパタールをクリアできて本当によかったです。


これから元気になったらルクラ(2800m)まで下って
シェルパの方と合流しメラピーク(6467m)へ向かいます。

ここからの後半戦が本番です。

キャラバンは規約上シェルパの方と一緒に行かなければなりませんが
BCから上は単独で山頂を目指します。
技術的難易度は低い山ですが
はじめての6000m越えで雪山装備を担いで行動できるかが不安です。


これまでの僕の山人生は
「独学&単独」というスタイルで登ってきました。

そして、この山を単独で登ることが
僕のこれまでのスタイルの卒業試験だと思っています。

もし、ここを超えることが出来たら
僕はきっと小さなこだわりを捨てて
新しい一歩を踏み出せるような気がします。


んじゃ、夢に向けて一歩前に進んできます!

つーか、まずは身体を治さないとな。。。



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2009年11月21日

無事登頂しました!

おいーーーーーっす!
ぐり~ん♪です。

おひさしぶりんこです!

メラピーク無事に登頂できました。
詳しい内容は帰ってから山行記に書きます。

ちょうど僕がメラピークへ向かった時に
こちらには台風が来ていました(怖)

だけど日本のように情報網が発達していないので
僕のような貧乏山屋にはそんな情報を手に入れることなどできるはずもなく
季節外れの雪と暴風に悩まされながらの登山になってしまいました。

ただ、僕はヒマラヤ初挑戦で比較する違う年の状態も知らないので
「6000m峰だし風がハンパないなぁ」
なんてノンキにかまえていました。

悪天候に次から次へと敗退して下山してくる隊がいたのですが
なんだかそれも
「うわお!これだけ敗退する隊がいる中で登頂したら男前だなぁ」
なんてノンキにかまえていました。

山の上はやはり風がハンパなく
なんどか吹き飛ばされたりもしたのですが
ルート自体の危険度は低いので
特に怖い思いもせずに上へ上へと登っていけました。

最終キャンプとなるハイキャンプは標高5800mほどあり
やはり高山病に悩まされました。
吐き気と頭痛がめちゃめちゃひどく
本当にあきらめようと思いました。

だけど、掲示板に応援メッセージを書き込んでくれたみんなのことや
メールをくれた人、見送ってくれた人
いろんな人の顔を思い浮かべて
勇気をだして山頂アタックにでました。

出発は深夜3時20分
真っ暗闇、そして雪と風の中
ひとりぼっちでヘッドランプのあかりを頼りに歩くのは
正直言って怖かったけど
後ろを振り返ると山で友達になったドイツ隊のヘッドランプの明かりが遠くに見え隠れして
僕を勇気付けてくれました。

あ。
あんまり書くと山行記のネタがなくなるからここまでにしときます(w

山頂でたくさんの写真を撮りましたが
カトマンズのインターネットカフェのPCはほとんどがウイルス感染しているので
写真のアップは日本に帰国後にします。

ただ、山頂はあまりに強い風が吹いていたため
ひこにゃんとの2ショットを撮ることができませんでした(涙)

ひこにゃんをザックからだしていたら
確実にひこにゃんは滑落&飛行していました(笑)

でも、出発前に元ワンゲル元同じ職場の柴崎コウ似美女からもらった日の丸は
ちゃんと山頂で掲げて写真を撮ってきました(笑)

まあ、そのへんは今時の男の子ですので
頑張るところと力を入れるところの違いはあります(w

そんなこんなで
あと数日カトマンズでノンビリしてから
来週中に日本に帰国する予定です。

んじゃまたね!



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2009年11月26日

ただいま

25.JPG

25日朝に帰国しました。

目標の山にも無事登頂できました。

僕が登った6461mの上にも
いつか登りたい8848mの上にも
まるでそれらを平面と扱うかのように
ずっとずっと高く空が続いていました。

そしてその空の下には喜びも悲しみも
出会いも別れも、笑いも涙もありました。


すべてがあまりにも現実離れで
まるで夢を見ているかのような日々でした。

だけどネパールの日々が夢だったのか
日本にいて一ヶ月前のようにPCの前に当たり前に座っている今の自分が夢なのか
今はまだよく分かりません。


ネパールのリアルとリアル感のない日本。

あまりにも違う両極端の世界に少し戸惑っています。

だけどどちらの世界も僕にとって愛すべき世界です。



自分の小ささと弱さを何度も思い知らされました。

そして、それと同時に自分の強さにも触れることができました。



僕のヒマラヤの旅は今日終わりました。

だけど、今日が新しい夢の始まりでもあります。

次の夢に向けてまた新しいスタートを切ります。



ただいま!

応援してくれたみんな、本当にありがとう!

さあ!休んでるヒマなんてないぜ!


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2009年11月27日

国籍不明

26-2.JPG

帰国直前のカトマンズで39度の熱が出て
放心状態だったぐり~ん♪が鏡に写ってる図です。

あたまボサボサ、視線はあさっての方を向いてます。

旅の間に、超強力ゲリが2回、38度以上の発熱が2回ありました。
元々身体が弱いほうなのでこの程度で済んだのは予想以上のデキでした。


山に登る前はカトマンズの町を歩いていると
地元の人から「コンニチワー」と声をかけられていたのですが
山から降りてくると日焼け全開でどこの国の人間かよくわからない状態になっていて
「ニーハオ!」と地元の人に声をかけられたり
中国人に駆け寄られてなんだか困ったふうな顔で話しかけられて何だろうと思ってよく聞くと
「言葉に困ってるんです!中国語で通訳してください!」
と中国人に中国人と間違われたりしました。

山で会う日本人には「学生さん?」と言われることが多く
僕の実年齢を話すとみんなドン引きしていました(;´д`)

下山後、日本食レストランにも行ったのですが
店員さんは日本人のお客さんには日本語で話しかけているのに
なぜか僕にはずっと英語で話しかけていました(;´д`)

そういえば山岳民族の人たちには
「オマエ、俺たちと同じ顔だな」
と何度も話しかけられ仲良くなる機会も多かったです。

ついでに、カーレという辺境の村で
16歳の山岳民族女の子と結婚させられそうにもなりました(笑)


ホント、国籍不明年齢不詳の怪しい登山者だったんだなぁと思います。


16歳の女の子との結婚の話などは山行記にからませて書くつもりです。

いまはちょっとノンビリモードだから書くのは来週くらいかなぁ。




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2009年11月28日

ヒマラヤで使ったテント

27.JPG


今回のヒマラヤ行きで新調したテントです。
ICIのG-LIGHTです。

最終キャンプはサイクロンの影響で強風が吹き荒れていたのですが
別の隊の高所テントが次々と壊れていく中、このテントはまったくの無傷でした。

その頑丈さにはまわりのシェルパたちも驚いていました。

欧米の隊が使っているテントのように居住性のよさはありませんでしたが
高所では本当に頼りになるテントでした。

結露に関してもほとんど気にならなかったのですが
なぜかツーリカルカという4300m地点で使った時だけは
結露した水分がテントの内側で凍りつき
風が吹くたびにテントの中に雪を降らせて不快でした。

ツーリカルカでは行きと帰りに二泊したのですが
二泊とも結露氷結が酷かったので
湿度や気温や風のなどの条件がそろうと結露が酷くなるのかもしれません。

まだ試していませんが
条件的に日本の雪山では結露が酷そうな気がします。

だけど5300mと5800m地点では
お湯を沸かそうが深呼吸しまくろうがまったく結露はしませんでした。

キングボンビーな僕には高価なテントでしたが
本当にいい買い物をしたなぁと思える満足の一品でした。


次回は失敗したとも成功したとも言える
登山靴のチョイスについて書きたいと思います。


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2009年11月30日

メラピーク登山で使った靴

STA_5338.JPG



日本を感じようと山陰地方に旅行に行ったのに

なぜかドイツ料理を食って帰ってきたぐり~ん♪です、こんばんは。





それでは、全開予告したちょっと失敗したとも成功したとも言える

ヒマラヤでの靴のチョイスの話をしたいと思います。



ちなみに僕は日本の冬山ではスカルパのベガ(プラスチックブーツ)か

ガルモントのエピックプラスGTX(冬期用化繊靴)を使用しています。



ヒマラヤに行く際、どの靴を持って行くか本当に悩みました。



メラピークのキャラバン時以外は単独行ですので

荷物を減らす必要があるため靴は一足しか持って行かないことにしていました。



まず、プラスチックブーツはあまりにも硬すぎるため

長期間のトレッキング&キャラバンでは確実に足を故障しそうだったので却下しました。



残った選択肢は、冬靴のガルモント・エピックプラスGTXか

今年の春に購入したスカルパの夏靴「ミラージュGTX」です。



メラピークでの高所登山ということを考えると

保温性の面から言ってガルモントの一択ですが

メラピークへ行く前のカラパタールへのトレッキングを考えると

スカルパの方が軽量で歩きやすいためスカルパで行きたいと思いました。

ただスカルパの方はアイゼンの装着は可能ですが保温性というものがまったくありません。



スカルパ・ミラージュの宣伝文句を見ても

「夏の縦走登山から残雪期登山、冬の低山まで幅広く使えるナイロン製マウンテンブーツ」

と書かれています。





ただ僕は生まれながらに親から授けられた

「人間離れの耐寒能力」

というものがあり、普通の人に比べると寒さに非常に強くできています。





ちなみに、人からは「それって太ってるだけやん」と言われていますが(;´д`)





そんなこんなで今回はヒマラヤ登山を

夏靴の「スカルパ・ミラージュGTX」で行うことにしました。



まずカラパタールへのトレッキングでは本当に快適でした。



柔らかさと腰の強さという相反する性能を絶妙なバランスで融合し

長時間の歩行でもまったく疲れない靴でした。



ただ、カラパタールまでの道は日本の山で言うと

上高地→横尾→涸沢くらいの難易度で

まったくの登山未経験者でも高山病にさえ気をつければ誰でも登頂可能な山です。





といってもそのカラパタールですら登頂率は6割で

毎日何機ものレスキューヘリが高山病患者を救いに来るシーンを見かけましたが・・・。

高山病にさえ気をつければ誰でも登れる山ですが

その高山病は目に見えず人を蝕んでいくので一番怖いとも言えます・・・。





メラピークの方も技術的難易度が低い山と言っても6500mの高所で気温も低く

また低酸素のため身体の末端へ酸素が届きにくくなり凍傷の危険がつきまといます。



地元のシェルパの人たちもハイキャンプまでは軽登山靴で登ったりもするようですが

ハイキャンプから山頂まではプラスチックブーツか冬用二重靴を使っているようです。





結果からいうと、僕の足の指は今も10本ちゃんと付いているので

スカルパの夏靴でも何の問題もなかったワケですが

深夜に山頂アタックを開始し極寒の中を歩いているときは

「ああ、この気温でこの靴じゃ足の指がヤバイなぁ」という感覚がありました。



ただ、「太陽が昇りさえすれば大丈夫だ」というアテのない希望がありました。



実際に太陽が昇ってからは歩いてさえいれば足の指に寒さを感じることはありませんでした。



午後からの天候悪化という秋のクーンブ地方の典型的な天候移行法則から考えると

深夜からの山頂アタックがどうしても必要なためやはり寒さ対策は必要と思いますが

11月くらいなら例えば日が昇ってから山頂アタックする場合などは

アイゼンが装着可能な夏靴でも十分可能だと思います。



僕の場合、体力のなさを靴の軽さが救ってくれたため、この夏靴を選択したことは正解でした。



とかいってこの文章を真に受けて

夏靴で6000m峰にチャレンジして凍傷で足の指を切断することになって

も知ったこっちゃないので、そこんとこヨロシクです。





ちなみに同日に登頂した欧米の隊が3隊いたのですが

彼らはみなゲーター付きのヒマラヤ用高所靴を使い

それらの隊についていたシャルパ達はみなプラスチックブーツでした。



でも、感覚としては11月のメラピークという6500m近い山より

厳冬期の北アや八ヶ岳の方が遥かに寒いと感じました。



実際の気温はヒマラヤの方が寒かったとしても

日本の山のほうが湿度や日差しの弱さの関係で何倍も寒く感じます。



あー、書きたいことはまだたくさんあるけど

めっちゃ長くなったんで今日はこのへんで。





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 山行記を書かなかった山行の写真を載せたり、日々の生活や旅の途中での一枚を載せていく予定です。
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 っていうか新しいカメラを買ったのでイチビってるだけです(;´д`)

 あと、基本的に打たれ弱いのでコメント欄とかはないです。

 こましなカメラを買ったばかりの素人が、それなりの写真を撮れるようになるまでの努力を晒し続けるためのブログです。

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