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メラピーク登山で使った靴

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日本を感じようと山陰地方に旅行に行ったのに

なぜかドイツ料理を食って帰ってきたぐり~ん♪です、こんばんは。





それでは、全開予告したちょっと失敗したとも成功したとも言える

ヒマラヤでの靴のチョイスの話をしたいと思います。



ちなみに僕は日本の冬山ではスカルパのベガ(プラスチックブーツ)か

ガルモントのエピックプラスGTX(冬期用化繊靴)を使用しています。



ヒマラヤに行く際、どの靴を持って行くか本当に悩みました。



メラピークのキャラバン時以外は単独行ですので

荷物を減らす必要があるため靴は一足しか持って行かないことにしていました。



まず、プラスチックブーツはあまりにも硬すぎるため

長期間のトレッキング&キャラバンでは確実に足を故障しそうだったので却下しました。



残った選択肢は、冬靴のガルモント・エピックプラスGTXか

今年の春に購入したスカルパの夏靴「ミラージュGTX」です。



メラピークでの高所登山ということを考えると

保温性の面から言ってガルモントの一択ですが

メラピークへ行く前のカラパタールへのトレッキングを考えると

スカルパの方が軽量で歩きやすいためスカルパで行きたいと思いました。

ただスカルパの方はアイゼンの装着は可能ですが保温性というものがまったくありません。



スカルパ・ミラージュの宣伝文句を見ても

「夏の縦走登山から残雪期登山、冬の低山まで幅広く使えるナイロン製マウンテンブーツ」

と書かれています。





ただ僕は生まれながらに親から授けられた

「人間離れの耐寒能力」

というものがあり、普通の人に比べると寒さに非常に強くできています。





ちなみに、人からは「それって太ってるだけやん」と言われていますが(;´д`)





そんなこんなで今回はヒマラヤ登山を

夏靴の「スカルパ・ミラージュGTX」で行うことにしました。



まずカラパタールへのトレッキングでは本当に快適でした。



柔らかさと腰の強さという相反する性能を絶妙なバランスで融合し

長時間の歩行でもまったく疲れない靴でした。



ただ、カラパタールまでの道は日本の山で言うと

上高地→横尾→涸沢くらいの難易度で

まったくの登山未経験者でも高山病にさえ気をつければ誰でも登頂可能な山です。





といってもそのカラパタールですら登頂率は6割で

毎日何機ものレスキューヘリが高山病患者を救いに来るシーンを見かけましたが・・・。

高山病にさえ気をつければ誰でも登れる山ですが

その高山病は目に見えず人を蝕んでいくので一番怖いとも言えます・・・。





メラピークの方も技術的難易度が低い山と言っても6500mの高所で気温も低く

また低酸素のため身体の末端へ酸素が届きにくくなり凍傷の危険がつきまといます。



地元のシェルパの人たちもハイキャンプまでは軽登山靴で登ったりもするようですが

ハイキャンプから山頂まではプラスチックブーツか冬用二重靴を使っているようです。





結果からいうと、僕の足の指は今も10本ちゃんと付いているので

スカルパの夏靴でも何の問題もなかったワケですが

深夜に山頂アタックを開始し極寒の中を歩いているときは

「ああ、この気温でこの靴じゃ足の指がヤバイなぁ」という感覚がありました。



ただ、「太陽が昇りさえすれば大丈夫だ」というアテのない希望がありました。



実際に太陽が昇ってからは歩いてさえいれば足の指に寒さを感じることはありませんでした。



午後からの天候悪化という秋のクーンブ地方の典型的な天候移行法則から考えると

深夜からの山頂アタックがどうしても必要なためやはり寒さ対策は必要と思いますが

11月くらいなら例えば日が昇ってから山頂アタックする場合などは

アイゼンが装着可能な夏靴でも十分可能だと思います。



僕の場合、体力のなさを靴の軽さが救ってくれたため、この夏靴を選択したことは正解でした。



とかいってこの文章を真に受けて

夏靴で6000m峰にチャレンジして凍傷で足の指を切断することになって

も知ったこっちゃないので、そこんとこヨロシクです。





ちなみに同日に登頂した欧米の隊が3隊いたのですが

彼らはみなゲーター付きのヒマラヤ用高所靴を使い

それらの隊についていたシャルパ達はみなプラスチックブーツでした。



でも、感覚としては11月のメラピークという6500m近い山より

厳冬期の北アや八ヶ岳の方が遥かに寒いと感じました。



実際の気温はヒマラヤの方が寒かったとしても

日本の山のほうが湿度や日差しの弱さの関係で何倍も寒く感じます。



あー、書きたいことはまだたくさんあるけど

めっちゃ長くなったんで今日はこのへんで。




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