alone in the mountain
クライミングゴーゴー(蔵岩)
     2003/09/15
     メンバー ぐり〜ん♪
     天候 晴れ
     山域 和泉山地(大阪)


行程
槙尾山バス停→蔵岩→施福寺→槙尾山バス停
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 前回の山行でプチっとフリーソロで岩と戯れましたが、今回は本格クライミングです。

 しかも、初の本格クライミングなのに単独という無謀ぶり(w

 クライミング関係の本を何冊も読んで机上では散々勉強したのですが、それが現場で役に立つか不安でした。しかし、じっとしているだけではいつまでたってもクライミングを始められないので、とりあえず行っちゃえ!って感じで蔵岩へ行ってきました。

蔵岩
準備中


 祝日だし予想では岩場はクライマーであふれかえってると思っていたのですが、実際に行ってみると僕一人・・・。ゲレンデ貸切状態でした♪

 僕が想像していた祝日の蔵岩の図は、山岳会の練習やガイドの講習などで賑わっていて、僕のような素人ソロクライマーが危なっかしく岩にもてあそばれていたら、
「オイコラ!そこの三下!邪魔だから山から降りろ!」
「このヘタクソ!オマエはどこの岳会のドアホや!」
「なんだよそのヘッピリ腰は?出直して来い!ってか、どけ!」
みたいな感じで、ドヤされるんじゃないかとヒヤヒヤしていたので、岩場に誰もいなくてちょっとホッとしました。

 

 ハーネスをつけたりガチャ類を装着したりクライミングシューズに履き替えたりザイルをセットしたりとたくさんの準備を終わらせ、荷物を持って岩の基部へと歩いて移動しました。
準備OK!

 わざわざ、歩いて基部に向かわなくても、懸垂下降をすれば早かったのですが、さすがに初体験の懸垂下降で垂直の壁を降りる勇気はありませんでした。

 さて、いよいよクライミングの開始です。
 まずはシューズの砂を落とし岩に取り付きました。
とりあえず、斜度の緩い最初の5mほどを登って、そこでエイト環とシャントをセットし懸垂下降の練習です。

 エイト環の抵抗を利用して、シュルシュルシュルーっと岩を降っていきます。やってみた感想は、
「なんだ思ったより簡単じゃん!オレ天才!」
って感じでした。

 そんなふうにちょっと登っては懸垂下降、ちょっと登っては懸垂下降を繰り返し徹底的に基礎を叩き込みました。
 最初はてこずっていた、エイト環やシャントのセットも回数を重ねていくごとにスムーズになり、ちょっとずつ自信も付いて来ました。

今回はザイルあり
登攀中

 とりあえず今回使った単独練習用のシステムを簡単にふれておきます。
登りはアッセンダーで滑落防止、懸垂下降はシャントでバックアップ。
 ハイ、簡単にふれておきました(w

 単独の登攀や練習というのは、危険が伴なうので誰も本やHPに書きたがらないんですよね・・・。
 そんなワケで今回単独で岩の練習を始めようと思った時も、そのシステムを書いている書籍&HPはほとんどなく、試行錯誤の状態から始まりました。とりあえず安全第一で考えていたので、懸垂下降時の事故を防ぐためシャントを導入しようとか、登る時はシャントより確実性のあるアッセンダーを利用しようとか、普段使わない頭を使いまくりました。
 そして今ではソロでリードする方法も理解するにいたりました(天才) 怖くて実行は出来ませんが(w

 でも、10冊の本を読むより一度ホンモノの岩を触ったほうが理解も早く、たくさんの発見があったと思います。

レスト中
アッセンダー

 下のほうで、登攀システムをある程度使えるようになってきたので、岩のテッペンまで登ることにしました。

 アセンダーのザイル送りもスムーズで気持ちよく登っていたのですが、本日のルートの核心部でさっそく行き詰まってしまいました。ベテランの人なら一瞬で越えてしまうようなところでしょうが、僕にはまったく次のホールドが見つかりませんでした・・・。

 「だめだー。登れねー・・・。」

 泣き言が出そうになった時に、フッとひらめきました。
 「そうだ、オレはおのれの肉体だけで岩を登るフリークライマーを目指してるんじゃない!道具を使いこなして壁を登るアルパインクライマーを目指してるんだ!ようするになんでもありってことだ!」

 そんなわけで支点にヌンチャク(カラビナ2個をスリングでつないだ物。長さ30cmくらい)を引っ掛けスリング部分を握り体を引き上げました(w

 楽勝!やっぱオレ天才!でもちょっと敗北感(;´д`)

 そんなこんなで、そのルートを登りきりました。

 その後も、何度も同じルートを登ったのですが、その核心部分がどうしてもクリアできませんでした。ヌンチャク攻撃以外にもリングボルトにつま先を乗せたりとかして、ズルをしながら登りました(;´д`)

 ようやく4回目のチャレンジでプッシュホールドのムーブを見つけ出し見事にクリア!やっぱオレ天才!

 でも5回目では、またズルをしちゃったんだけどね(;´д`)

シャント懸垂下降システム
流動分散

 今日は祝日ということもあり、ハイカーの人がすごく多かったんですが、僕を見るたびに
「おお!スゴイ!クライマーがいる!」
「写真!写真!あのお兄ちゃんの写真を撮ろうよ!」
「ワタシもあんなんしてみたいわ〜」
みたいな感じで、スーパーヒーローにでもなったかのような気分でした。


 4時間ほど、登りつづけて最後のシメをすることにしました。

 60Lザックを背負ってのフリーソロアルパインクライミングです。
ちなみに奥さん!フリーソロってのはザイルでの確保なしで壁を登ることなんです!しかも僕はザックを背負って!そりゃもうカッコイイったらありゃしない!究極のクライミングですよ。ルートは簡単なルートに移動しましたが(w

 そんなワケで60Lザックを背負って見事に岩のテッペンまでたどり着きました。

 するとその一部始終を見ていた若奥さんが僕の元へ駆け寄ってきて目を輝かせながら

「見惚れてしまいました。スゴク格好よかったです(愛)」


 クライミングサイコー!
 クライミングゴーゴー!
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