alone in the mountain
男の直登(妙見谷)

   2009/1/11
   メンバー ぐり〜ん♪
   天候 曇り時々雪
   山域 金剛山地(大阪)

行程

1/11
男の妙見谷→男の山頂→男のカトラ谷




 新年初登山は大峰山系の稲村ヶ岳で「単独ラッセルしまくり男の山行」を企画していたのですが、大峰に向かってみるとあまりにも雪が多すぎでした。  

 ラッセルしまくり登山を考えていたのに車でラッセルしまくりでした。

 登山口の駐車場まで轍はなく、オンボロパジェロイオ号のスパーロー4WDモードでモリモリとラッセル。

 乗用車の人たちが次々に引き返す中、モリモリラッセルでなんとか駐車場まで道を切り開いたのですが、もうひと雪降ったら確実に缶詰になりそうだったのでそそくさとUターンしました。

 そんなこんなで稲村ヶ岳は次回の課題とし、地元の金剛山へ行くことにしました。






 そんなこんなで金剛山へ行くことにしたのですが、新年初登山なのに一般道から登るのも面白くないので、妙見谷へ行くことにしました。

 さらにただ登るだけでは面白くないのでいくつかの課題を自分に課しました。

 1 すべての滝を直登せよ!
 2 休憩は何があってもとるな!
 3 何も食うな!アメ玉1個すら食うな!
 4 水分補給は禁止だ!

 以上、4項目を課すことでアイゼンワークと気力・根性のアップを図りました。



 まずは上の写真のような三段滝があらわれました。

 もちろん男は黙って直登です。

 流芯の右からクリアです。

 まだまだこのくらいはたいしたことはありません。




 次に出てくるのは上の写真のように水を噴出す滝です。

 まるでマーライオンです。

 水しぶきがかかりまくりです。

 早くも髪の毛が凍りました。容赦なしです。



 もちろん男の山行なのでアイゼンは脱ぎません。

 ゴアテックスの力を信じ、お構いなしにジャブジャブと前進します。

 こんなことしてますが一応厳冬期です。

 今シーズン最強の寒波が来てます。

 氷点下5度です。

 だけど、男は冷たさなんて無視です。

 苦痛は無視しろです。


甲斐駒


 あ、あの、一応直登の義務を課しましたが、この滝だけは勘弁してください。無理です。デカすぎます。下のほうはハングしてます。

 おとなしく右から巻きます。

 早くも敗北感を味わいます。

 しかし、男は黙って前進です。



北岳


 ここは巻き道の付いた滝ですが、男は黙って直登です。

 流芯の左から攻めますが、水しぶきでビショビショです。

 さらに髪の毛はバリバリに凍ります。

 アウターも凍ります。

 靴紐もアイゼンベルトもガチガチに凍ります。

 それでも、直登です。男です。



オベリスク


 この二股の滝ですが、男は黙って右の本流から直登と行きたい所ですが、さすがに水多すぎです。

 ちょっと敗北感を味わいながら左側に突っ込みます。

 つららが寒さを物語ってます。

 しかし、俺には強い味方がいるので大丈夫です。

 俺の味方とは↓コイツです。
 
 



 俺様の味方・ネオプレーンのグローブです。

 冬季登攀用に使えるんじゃないかと思い、フィールドテストのためにザックに突っ込んでおいたのがここで役に立ちます。

 厳冬期なのに沢登りの準備が万端です。

 水、はじきまくりです。

 さすが俺です。男です。

 厳冬期のフィールドテストの結果は最後に。





 この滝は左からサクッと登れそうですが、男は黙って流芯直登です。

 逃げのルートは俺のルートじゃない。

 より困難を目指し、あえて難しいルート、難しいムーブで登ります。

 それが男の生きる道です。


 今日の俺様のトレースを見たヤツはこう言うだろう。

 「どうしてこのトレースはありえない場所へ向かって伸びてるんだ?そこにルートなんかないじゃないか!どうして滝の真ん中へトレースが向かっているんだ!素人なのか?それともただのアホなのか?」



 答え:アホで素人でドM




 標高があがるにつれて水量が減って行くが、すでに直登マシーンは全身氷まみれ。

 それでも直登。

 やっぱり直登。

 男は黙って直登。




 沢が雪の下に消えはじめるとそこは霧氷の世界。

 しかし、そこにメルヘンはない。

 男の霧氷だ(意味不明)



 このドM山行の相棒。

 いつものシモンマーベリック。

 こいつとならどこでも登れる。


甲斐駒


 ぬれた靴に雪が張り付きよく見えないが、もうひとつの相棒、ガルモント・エピックプラスGTXとグリベル・エアーテック・ニューマチック。

 ガルモント・エピックプラスは冬季靴の中では最軽量クラスだが、そこそこの保温性もある。グリベルのアイゼンもクロモリ鋼12本爪の中では軽量クラスだ。アイゼンの歯を少し短くすることによって、軽量化と岩稜帯でのパフォーマンスアップを計っている。

 そして、このガルモントとグリベルの組み合わせは最強だ。

 これまで使っていたプラスチックブーツと14爪アイゼンの組み合わせと比較すると、片足で500gの軽量化ができている。両足で1kgだ。

 前歯の長さがあと3mmほど長ければベストだか、この組み合わせがあったからこそ、男の厳冬期滝直登山行が可能になったのだ。

 まさに、男のアイゼン、男の登山靴だ。




 ただ問題なのは、この山の山頂にはこの本格的な装備が場違いと言うことだ↓(;´д`)↓



北岳


 このヤロウ、俺様が男の直登をこなしてここまで辿り着いたのに、テメーらはロープウェーとか階段ルートから登ってきやがって、べらんめぇ。

 和気アイアイとするんじゃねぇ。

 山頂ってのはもっと殺伐としてるもんだ、コノヤロウ。



オベリスク


 もうガッカリだぜ。



北岳

 
 金剛山にしては数年に一度の霧氷の当たり日になったので、この騒ぎもしかたないか。


 おっと忘れてた。

 最後に厳冬期のネオプレーン手袋のフィールドテストの結果だ!

 水の中にガツガツ手を突っ込んで登りまくっても寒さはまったく感じなかったぜ!ネオプレーン最高さ!

 と、思って車に戻って手袋を脱いでみたら。。。







オベリスク


 指先ふやけまくり(;´д`)

 風に吹かれてたら指の1,2本はなくなってたかも(;´д`)


 でも指なんてどうでもいいぜ!

 これが男の登山だ!




 追記

 今回登った妙見谷ですがほとんどの滝に巻き道がついているので僕のように滝を直登しなくても登ることができます。巻き道を使った場合は山頂までほとんど濡れずに行くことができます。ただ巻き道を使ったとしても金剛山の中では難しい方に分類されるルートなので、それなりの準備をして挑んでください。


 そんなこんなで今回はいつもと違い一部威勢のいい山行記となりましたが、彼女に振られた寂しさを隠すためのカラ元気です(;´д`)

 だけど今年は弱い男の強い意思をみなさんに披露するぜ!

 あけましておめでとう!

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